STUDIO ARCHIBAU / 学生実務経験プログラムのご案内

Category: NOTEBOOK — Posted by SA at October 9, 2010

ARCHIBAU(アーキバウ=千葉大学都市・建築系同窓会)は、これまで希薄だった世代間の繋がりを強化し、同窓という絆のもと、職種や立場を超えた共通基盤に立って、学生諸君、OB/OG集団=ARCHIBAUとの積極的で自主性の高い交流により、新しい刺激、可能性を創出することを意図しています。

この度、実際に施工されるプロジェクトでこの理念を具現化する機会を提供し、新しい交流の形を模索していきたいと考えています。
案件は長野県に建つ木工職人のための約90平米の家具工場。 クライアントからは活動の意義への理解を頂き、次の様な形で設計を進めていくつもりです。

・学生はエスキスの段階から設計を行います。
・意匠・構造・その他の分野のOBがサポートする形で最終設計迄を担当してもらいます。
・クライアントへのプレゼンテーションの後、最終成果物はOBによるチェック・リライトを経て施工者へと渡されます。
・金額調整・スケジュール・現場監理等のマネージメントはOBが担当します。
・現場の確認は、OBの指導のもと、学生にも体験してもらいます。
・全てのステップにおいて、OBが指導・監修を行います。

学生の期間に、実際に施工されるプロジェクトの設計を体験する事は、あまりできないことだと思います。
今回アーキバウが提供する「設計」は、数多くの設計プロセスのうちの一つでしかありませんが、授業ではなかなか経験できない体験をすることで学生達の可能性が広がったり、あるいはOBの私たちにとっても、新しい創造のやり方を見いだせる機会としたいと考えています。
経験・未経験にとらわれず、モチベーションの高い方の参加をお待ちしています。

主催:アーキバウ/千葉大学都市・建築系同窓会有志

募集要綱

内容:
1)OBによる学外レクチャーの受講者・実施設計案件に於ける設計者
2)レクチャーを行う千葉大学OB
3)趣旨にご賛同いただける協賛者

人数:1) 2-5名   2)3)  任意
レクチャー期間:2010年10月から12月。定期的に参加者のスケジュールを調整して行います。その後、設計監理は各自調整とします。
スケジュールイメージ:2010年10月 レクチャー/設計を開始 -> 12月 プレゼンテーション・着工 ->  2011年3月 竣工
参加費用:無料 設計作業における実費/経費は別途準備されます(印刷費等)

レクチャー/エスキスメンバー:*2010/9現在 全て千葉大学OBで構成されます
-上垣内伸一 [㈲ウエガイト建築設計事務所] 意匠/実施設計レクチャー
-小倉亮子 [NODESIGN] 意匠/実施設計レクチャー
-宍戸幸二郎 [ ㈱構造設計集団 SDG] 構造設計レクチャー
-三宅祐介[miyake architects / Nstudio] アートイベント企画
-丹野麗子[オンサイト計画設計事務所] ランドスケープレクチャー
-齊藤良博 [㈲エイスタディ] アートディレクション/マネジメント

*1プレゼンテーション時には、学内外の先生にもご参加いただけるようにしたいと考えています。
*2クライアントにも来ていただくように依頼しています。

連絡先:㈲エイスタディ 齊藤宛 < saitoh@a-study.co.jp > tel 03-5767-6146

プロジェクト概要
敷地:長野県
用途:木工家具職人の工場兼倉庫
規模:約90平米 木造平屋建て 無柱空間となるので、ストラクチャーへの高い意識を内包した意匠性が求められます。

設計分野に限らず、様々な分野のOB/学生の参画をお待ちしております。

ショップにモニターをインストールするということ

Category: NOTEBOOK — Posted by SA at October 1, 2010

ジンズ豊洲ららぽーと店は本日10/1にリニューアルオープン。

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インテリアデザイン:インテンショナリーズ 鄭さん・増田さん・相楽さん (私この会社のOBです)
インタラクティブ・コンテンツ:tha 中村さん・北田さん・北村さん
アートディレクション;タイクーングラフィックス 宮師さん
イラスト:白根ゆたんぽさん

そんなに大きなショップではありませんが、豪華な布陣で臨んだリニューアルプロジェクトです。
デジタルサイネージ全般を、どのように空間と適合させて、結果としてショップの付加価値を上げて行くのかが弊社に課せられたミッションでした。空間設計と、デジタルコンテンツの間にある溝(結構深いと思います)を埋めるお仕事です。

最近、商業のテナントではモニターを設置するケースが多くなってきました。
一般的なメリットは
・物理的なスペース圧縮して、広告としての視覚情報を流せること。ポスター一枚分のスペースでもタイムラインの組み方でその10倍以上の情報量を訴求できる。
・動く映像はキャッチーなので目を惹く。
というところでしょう。よくあるケースは、アパレルショップだとファッションショーの画像が延々とループしている等があげられます。

ただ、かなり大きなデメリットも露見してきていて
・コンテンツが飽きる。CMだけとか、ショーだけとか延々ループしていても、早々に訴求力を失う。かなり早い段階で背景としてのBGM+画像という存在に成り下がってしまう。
・目立たせようとすると、「モニター空間」になってしまう。結局店内のいたるところにモニターを設置しましたよ!とか、大きな壁面にプロジェクターで画像流していますよ、ということになる。
・そんな時代は体験していませんが、テレビの野球中継を皆が見に行くことで成立する蕎麦屋と同じような状況です。効果をさらに得ようとしたら、モニターの量とサイズを上げることでしか解決できない。

今回のケースは、豊洲ららぽーとというSCに入る店舗。低単価だが上質の眼鏡を販売する為に、店舗に課せられるミッションもハードルが高い。

・低単価であるが、品質がとても高いことを訴求したい。高級感あるショップ作り。
・ショッピングセンターへの出店であることで、老若男女すべての人に対して魅力的であること。

高級感の表現、高い年齢層への訴求は、インテンショナリーズのインテリアデザインでほぼ満たされている部分です。木質を中心としたすっきりした空間と、凝ったディティールの什器がそれを可能にします。
一方で、「老若男女が入りやすいショップか?」と問われるとそれは少し難しい状況でした。
空間のシャープネスや、高級感がお客さんをフィルタリングしてしまう事が予測できていたため、「女性とか、若年層への訴求をなんとかしないと」というのが割と初期からチーム内の共通認識としてありました。
この二律背反は商業デザイナーにとっては常に悩みの種です。格好良くすればお客さんは入りにくいし、かと言ってディチューンしたデザインもまた、人の心には響かない。不思議なオリジナリティ、なんとも説明のつかないデザインテイストの店舗が多い理由の一つが、このジレンマにあるのです。

このジレンマに真っ向から解決を計ったのが今回のプロジェクトです。空間の設計者である僕として、一番拘ったのがモニターを分割配置することでした。テクニカルな内容やコンテンツとの擦り合わせで現状の17インチx12面に落ち着きましたが、ここが大型のモニタ一台となったら、この企画は成立してないと考えていました。
コンテンツは眼鏡 -> 顔に注目。人の動きに併せて顔や目の表情が変化していきます。ここは僕が説明するよりthaさんの解説を待つべきなので特に詳細は記しませんが、一見すれば説明の必要がないくらいに明確です。ずっと見ていると時間が過ぎて行きます。

「イラスト」を展開して行くという方針は、タイクーングラフィックスさんによるもの。モデルを使うとモデルの印象が固定されてしまい、訴求のレンジを狭めることと、イラストであれば順列組み合わせに依って多くのバリエーションを生成できるし、その分のモデルのコストも削減が可能になる。また、イラストレーターの起用は他の眼鏡ショップではない切り口です。このイラストがあったからこそ生まれたコンテンツです。

白根さんのイラストは空間に彩りを付加してくれました。顔の存在を強烈に認識させながら、眼鏡もちゃんと視認できるイラストに仕上がりました。なにより、選んでいただいたカラーコーディネートがショップの色味ととても巧くマッチしていて、ポップすぎず、落ち着きすぎず良いバランスになりました。

昨日はプレオープンで、仮囲いをはずしたのですが、通りすぎるキッズ達は嬌声を上げて戯れていました。上の写真はそれ。仕込みではないですよ(笑)
ITLの鄭さんも「これがなかったら成立しなかったね」とのコメント。
オープン後一定期間を経て、お客さんの目線で改めて評価がなされる訳ですが、現段階では成功した試みだと思います。

皆様、是非足を運んでみてください。

そして、現状での課題とか次で解決したい所もいくつか(いくつも)あるので、あえてここに記しておこうと思います。提案したものの、実現できてない部分も含めてさらに進化を目指したいと思います。

・店頭のコンテンツの訴求効果を、店内への引き込みにも使うべき。店内モニターへこのコンテンツを流せるようなモニタサイズと配置を検討。今回で言えば奥の壁面の上部とか。
・iPadを使用した店頭ポップに関してはまだコンテンツが揃ってない事もあるのだけれど、空間への設置方法はもう少し検討が必要。ここはインテリアデザインとしての細やかな設計が必要な所。インテリアデザイナーとの連携・おさまりのアドバイスを積極的に伝えないとiPadの奇麗さをキャンセルする方向になってしまっている印象。
・ウェブカメラの設置方法も検討が必要。最適化処理はロケーションによって行っていくのですが、カメラの取り付け方法や位置は空間としてもう少しスマートにできる部分だと思います。

さて、ブラッシュアップ。